精神的な不安、悩み事、ストレスによる過食を防いで食欲を抑える方法があります。
ストレスによる暴飲暴食、ストレス食いによるストレス太りを防ぐために、食欲をコントロールする方法と食欲を抑える方法を知っておきましょう。
ストレスが溜まる要因は、仕事、学校、人付き合い、プレッシャー、ダイエット、寝不足などなど、いろいろな原因があります。
例えばダイエット中、痩せるためには食べ過ぎてはいけない、と常に食事に制限をかけている状態が長く続けば、空腹を我慢することがストレスとなりえます。
食欲を我慢し続けたことの反動で、食べだしたら止まらない過食を起こしやすくなります。
そうなってしまうと、せっかく苦労してダイエットをしたことが水の泡に。
また他の例えとして、失恋によるストレスが原因で過食が進んでしまうことがあります。
今まで大切に思ってきた人との別れで大きなショックを受け、心に大きな傷となり、やる気を失ったり、眠れなくなったり、食べることが止められなくなってしまうことがあります。
このようなストレスによる過食を防ぐためには、まず空腹のメカニズムを理解しておくこと。
ストレスによる食欲の増加はコントロールすることができます。
この記事の目次
お腹がすくのはなぜ?
空腹を感じるのは一般的には血糖値が下がっている時です。
胃の中が空っぽで血糖値が下がると飢餓中枢が刺激されて、脳が「お腹が減った」と感じます。
血糖値が上がっているときは満腹中枢が刺激されているため、逆に「お腹がいっぱい」と感じます。
血糖値が下がると脳はエネルギーが減ったと思い、エネルギーを補給、補充しろと命令を出すためお腹が減ると感じるのです。
この他に、ストレスによって「お腹が減った」または「食べても食べてもお腹がいっぱいにならない」と感じてしまうことがあります。
人がストレスをためると、そのストレスに反応して体内にコルチゾールというホルモンを発生させます。
コルチゾールが多く発生してしまうと食欲コントロールが困難となるため、過食の原因となり暴飲暴食へとつながってしまいます。
ストレスがたまっている時に食べたくなる食べ物には、塩気の多いもの、甘いもの、脂っこいものなど高カロリーの食べ物が多いと言われています。
このため、ストレスによる過食はダイエットの大敵なのです。
食べても空腹を感じるのはなぜ?
食事をした後でも何か物足りない、何か食べたいと思うことはありませんか?
また、食べても食べてもお腹がいっぱいにならない、と感じることはありませんか?
空腹と空腹感は少し意味が異なります。
空腹というのは本当にお腹の中が空っぽで、何か食べないとエネルギーがない状態を指します。
一方、空腹感というのは空腹以外の何らかの理由で血糖値が下がって感じるものです。
食後に感じる空腹感、感じられない満腹感には理由があります。
普通は食事をとるとブドウ糖の量が増えて血糖値が上がり満腹感を感じる、これが正常な体の仕組みですが、以下のような状態の時は、お腹が減っていないのに空腹感を感じてしまうことがあります。
血糖値の減少で空腹を感じる要因:
・ 早食い・大食い
・ 糖尿病の治療で内服薬を飲んでいる、またはインスリンを摂取している
・ アルコールの摂取量が多い
・ 喫煙量が多い
まず、血糖値が下がって空腹を感じる要因として、早食い・大食いがあげられます。
早食いや大食いをすると、血糖値が急激に上昇してインスリンが大量に一気に分泌されます。
インスリンはブドウ糖を脂肪細胞や肝臓に取り込む働きをするため、インスリンが分泌されるとブドウ糖の量が減ってしまうのです。
ブドウ糖の量の減少、つまり血糖値が下がる。こうなると、いくら食べても満腹中枢が刺激されなくなります。
同様の理由で糖尿病の治療としてインスリンを投与されている方も空腹を感じる場合があります。
早食い、大食いは過食につながりやすいので、食事はゆっくり味わって食べる、を心がけましょう。
また、お酒を飲みすぎてしまうと、大量のアルコールを肝臓で分解するために大量のブドウ糖が必要となります。
お酒の飲みすぎにより血糖値が下がりすぎてしまうので、空腹感の感じ方も大きくなります。
お酒を飲むとつい食べ過ぎてしまうのには、理由があるのです。
そして喫煙はインスリンに影響を与えブドウ糖をコントロール出来なくしてしまうことで、血糖値に害を及ぼします。
これらが、血糖値の減少によって空腹を感じてしまう理由です。
血糖値とは関わりなく勘違いで空腹を感じる要因:
・ 糖分の取りすぎ
・ 水分不足
・ 睡眠不足
・ ながら食い
・ ストレス
まず、糖分の取りすぎによる空腹感とは、甘いものの食べ過ぎで空腹だと勘違いしてしまう状況です。
脂肪細胞の中には「レプチン」というホルモンがあります。
このレプチンには満腹中枢を刺激して食欲を抑える役割があるのですが、砂糖を取り過ぎるとこでレプチンの働きは鈍ってしまうのです。
そして逆に、胃から分泌される「グレリン」という食欲を促進させるホルモンを働かせてしまいます。
そうすると空腹感を感じてしまうのです。
甘いものは口当たりがよくついつい食べ過ぎてしまいがちですが、食べ過ぎは間違った空腹感を感じる要因となり、さらに過食を進める原因になってしまうので注意が必要です。
他には、水分不足は脳の勘違いによって起こる空腹です。
喉が渇いていることとお腹が減っていることの違いは分かるよ!と思われたと思いますが、実は水分不足による空腹感は頻繁に起こりがちなのです。
体の水分が足りなくなると喉が渇きます。
人間の脳は喉が渇いているのとお腹が空いているのをごちゃ混ぜにして感じてしまい、空腹としてサインを出すのです。
満腹中枢は、胃が満たされることでも刺激を受けますので、お水やお茶、炭酸水などを飲むことでお腹が減った状態を満たすことができます。
次に、睡眠不足によって起こる空腹感です。
睡眠時間が少ない人ほど空腹感が増すという実験結果があります。
睡眠が足りないと食欲を増加させるホルモンの量が下がらないのです。
そのため、お腹が空いているという空腹感を感じさせてしまうのです。
ダイエットの大敵「ながら食い」は、常に空腹だと脳が勘違いしてしまう怖い状況を作り出してしまいます。
仕事をしながらテレビを見ながら何かをしながらいつも何かを口にしている、つまみ食いが癖になっている、食事が済んでもおしゃべりしながらダラダラと食べ続けている、こういった人は要注意です。
何かをしながら食べてしまうと、脳は自分が今どのくらい食べたのかを理解していないのです。
そのため、どんなに食べても満腹感が感じられず空腹感が残ってしまうのです。
食べるときは、食べることに集中することで、脳はしっかり食べたと理解し、満腹感を感じさせるのです。
そして最後にストレスが起こす空腹です。
たくさんされるとお腹が満たされ、ストレスも軽減したように感じます。
そのため、ストレスを解消させたくて過食を繰り返してしまう人はたくさんいます。
ニセの空腹感を作り出すストレスに、悩まされている人は少なくないのです。
食欲を促すホルモン「グレリン」は、過度のストレスを感じると体内で増加します。
ということは、グレリンが増えるとともに食欲も増していくのです。
心配のしすぎ、イライラ、落ち込みなどでストレスを感じると、その辛い思いを発散させようと食に走って過食してしまう人が多いのは、グレリンの増加でお腹が減ってしまうからなのです。
ストレスを感じている状況自体が辛い事なので、食べすぎで太ってしまったり健康を壊してしまったりと、さらにストレスを増やしてしまう状況悪化は避けなくてはいけません。
ストレスは、難しいことをしなくても発散させる方法はいろいろあります。
そしてストレスによる空腹をなくす事も可能です。
ストレスによる食欲を抑える方法
水分補給
一番手っ取り早くて簡単な方法として、水分補給が挙げられます。
空腹感を感じる要因にもなっているのが水分不足ですが、水分を補給することで食欲を抑える事ができます。
ストレスを感じると、ストレスホルモンが血管を収縮させて血液の流れが悪くなります。
また、ストレスは自律神経を乱すため、血行不良を引き起こすこともあります。
そこで、水分補給が一石二鳥な有効的にストレスによる食欲を抑える方法なのです。
胃の中に食べ物がない状態で水分補給をすると、食べ物を消化しなくてよい状態の胃は水分を吸収させる働きに集中でき、体に十分な水分を行き渡らせる事ができます。
水分を吸収すると体の血行の流れが改善されます。
また胃を水で満たすことは満腹中枢を刺激して食欲を減らします。
冷たい水は胃を刺激するため、常温の水か温かい白湯で水分補給をするのがオススメです。
水分補給を心がけることだけでも、ストレスによる過食を防ぐことにつながります。
お茶、コーヒー、ハーブティーなどをゆっくりと飲む時間を作るようにしてみましょう。
ガムを噛む
ガムを噛むのも簡単んい食欲を抑える方法の1つです。
ガムを噛むことにリラックス効果もあることから、ストレスによる過食を防ぐのにも効果的です。
噛む回数が増えると唾液が分泌される量も増えます。
そうすると満腹中枢が刺激されて脳が満腹を感じます。
ノンシュガーのものを選ぶとカロリーも低く、空腹を満たしてくれます。
歯に優しいキシリトールガムも、1粒3キロカロリーくらいと低カロリーでオススメです。
ガムと噛む・噛む回数を増やすということは空腹感を抑える、さらにストレスによる過食を防ぐということ意外にも嬉しい効果がいくつもあります。
・少ない食事量で満腹感を感じられる(腹八分目でちょこっとまだ食べたい時にオススメ)
・唾液が分泌されることで消化酵素が増えて便秘の予防になる
・唾液が分泌されることで成長ホルモンが活性化し老化防止になる
・顔の筋肉を使うから顔のたるみ防止になる(ほうれい線予防にも効果的)
・リラックス効果がある
歯磨き
食欲を抑える方法の定番である歯磨きは、口の中をきれいにさっぱりさせるため、ストレス軽減にもつながります。
歯磨きダイエットというダイエット方法が存在するほど、歯磨きは食欲を抑えるのに高い効果があります。
歯磨きをして口の中がきれいになると、その後にはもう食べたくない、という心理が働きます。
小腹が空いていた時でも同じく、きれいにした後に汚したくない、という心理が働いてくれるのです。
歯磨き粉にはミントのすーっとする味が含まれていることが多く、その爽快感に食欲を抑える効果があります。
気持ちの良い爽快感はストレス解消にもつながります。
さらに、歯磨きをすると脳が活性化します。気分もリフレッシュして、疲れや悩みの軽減に役立つのです。
食事が終わったら、すぐに歯磨きをする習慣をつけるだけでも、食べ過ぎやストレスによる過食を防ぐに効果的です。
短時間運動
激しい運動でなくても、体を動かすことはストレス発散にもなり、食欲を抑えるのにも有効的です。
簡単に行える運動で食欲を抑える効果がある運動の1つに一瞬激しく運動をする、という方法があります。
瞬時に激しい動きを行うことで、脳が興奮状態になることによりアドレナリンが分泌されます。
すると、肝臓にあったブドウ糖が血液中に出てきて血糖値を上げてくれます。
血糖値が上がることで脳はエネルギーが補給されたと勘違いするので、食欲が治まるのです。
・ その場で10秒ダッシュする
・ 1分だけ早めに踏み台昇降をする
・ 階段を早足で登り切る
といった瞬時に短い時間だけ激しく運動するものが空腹を紛らわせるのに最適です。
※注意点は、空腹時の運動は、やり過ぎると具合を悪くする可能性がある点、また激しい運動で心拍数が急激に上がると心臓や他の臓器にも負担がかかりますので、普段から運動を全くしていない運動不足の方、健康に問題がある方は特に注意が必要です。
ストレッチなどの軽い運動を数分するだけでも、空腹を紛らわせる効果はありますので、運動を普段からしていない方は、まずは軽い運動から始めてみるのが健康的です。
スリルを味わう
ドキドキする怖い怪談話を聞く、ホラー映画を見る、ジェットコースターに乗る、といった行動は、恐怖心からストレスを受けたり興奮状態になるためアドレナリンが分泌されます。
これはつまり、先ほど上で紹介した短時間激しい運動をするのと同じ効果が得られることになります。
ホラー映画に出てくるグロテスクな映像は、見ているだけで食欲が失せるので、食欲を抑える目的には活用できます。
ホラー映画好きの方は、ホラー映画を見ることでストレス自体を発散させることもできます。
怖いものが嫌いな方でも、泣く、悲鳴をあげる、ホッとする、スリルを感じる、などはストレス発散につながります。
耳のツボ
ツボの中で、食欲を抑えるツボというのもあります。
食欲を抑える効果のあるツボはいくつかありますが、その中でも耳にある飢点(きてん)というツボは満腹中枢に直接伝達を与えるため一番効果があります。
飢点は押すだけよりも、飢点とその裏側とを指でつまむように押した方が押しやすい上に効果も高まります。
押す時間(つまむ時間)は30秒ほどでOKです。
食前20分くらい前に飢点を刺激しておくと、食べ過ぎ防止にもなります。
食料品以外の買い物
外出すると食べ物屋さんから漂う美味しそうな香りや、目にする食べたい食品で食欲を刺激してしまいます。
食欲を抑える点から言うと、食料品の買い物や食べ物店が多くある場所に買い物に行くのは避けるべきと言えます。
ですが買い物をすること自体は、歩く、荷物を持つ、買いたいものを買う、綺麗なものやカワイイものを見る、友達とおしゃべりをする、といった行為がストレス発散になるので食欲を抑えるのに効果的です。
まとめ
水を飲む、耳のツボを押す、などなど、ここで紹介した簡単な方法も含めて、食欲を抑える方法はいろいろとあります。
ストレスによる過食を防ぐ方法もいろいろとあります。
食欲を抑えるために、自分が無理なくできること、ストレスにならずに挑戦できることをまずはいろいろ試して、自分に効果のある効率の良い方法を探してみましょう。
とても簡単な方法で食欲は軽減できるものですので、過食をした後で後悔するよりも先に、何でもいいから食欲を抑えるといわれている方法を何か試してみましょう。
食べ過ぎないために何かに挑戦した、という思いが食欲を抑えることにもつながります。